三角形の面積

中学生向け

中学校の教科書にも登場する課題。

ここでは,中学校式の解法 と ヘロンの公式 を紹介します。

ヘロンの公式は 高校数学 で扱いますが,中学生でも十分に使いこなせます。

解法 1 中学校式 (高さを求める)

図のように,高さ \(h\),や \(x\) を定めます。

△ABD に三平方の定理を利用して

\(x^2+h^2=7^2\)

整理して \(x^2+h^2=49\) … ①

同様に △ACD にも

\(h^2+(8-x)^2=3^2\)

整理して \(h^2+x^2-16x=-55\) … ②

① \(–\) ② により

\(16x=49+55\)

\(x=\frac{13}{2}\)

これを ① に代入して

\((\frac{13}{2})^2+h^2=49\) ,\(h^2=\frac{27}{4}\)

\(h>0\) だから \(h=\frac{3\sqrt3}{2}\)

面積 \(S=\frac{1}{2}\times8\times\frac{3\sqrt3}{2}=6\sqrt3\)

解法 2 ヘロンの公式 (数学 A)

こちらは高校の教科書に登場しますが,授業では扱われないことが多々あります(不思議)。

まず公式の確認から!

△ABC の \(3\) 辺 をそれぞれ \(a\) , \(b\) , \(c\) として

\(s=\frac{a+b+c}{2}\) (3 辺を足して 2 で割る)

これを用いて

面積 \(S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}\)


これを本題に利用すると

\(a=8\) , \(b=3\) , \(c=7\) だから

\(s=\frac{8+3+7}{2}=9\)

面積 \(S=\sqrt{9(9-8)(9-3)(9-7)}=6\sqrt3\)

あとがき : 公式 とは何なのか?

三角形の面積を求める公式といえば

 \(S=\frac{1}{2}\times\) (底辺) \(\times\) (高さ)

です。

ところで,三角形を決定づける条件を知っていますよね?

まぁ,「三角形の合同条件」を考えていただければよいでしょう。

つまり,三角形を決定づける条件は

① 3辺

② 2辺とその間の角

③ 1辺とその両端の角

これらの長さ,大きさが決まると三角形が1つに定まるのです。

 

ということは,① のように3辺の長さが定まると 三角形の面積も定まるのでは?

という経緯で誕生した公式が ヘロンの公式 です。

 

また,② のように 2辺とその間の角・・・ の場合には,

\(S=\frac{1}{2}bc\sin{A}\) 

という 有名な公式を思い出すことでしょう。

 

こうやって,「これだけの変数が決まったら求めたい値が1つに定まる」という条件をそろえて表した式が「公式」という名称で日の目を見るのです。

 

公式,つくってみる?

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