\(a>0\) でなければ成立しない問題ですね。
わり算によって 「項を並べた形」 に!
分子 \(4a^2+6a+1\) を 分母 \(2a\) で割ってみましょう。
\(\frac{4a^2+6a+1}{2a} = 2a+3+\frac{1}{2a} \)
変形した式を観察すると,\(2a\) と \(\frac{1}{2a}\) という
互いに逆数の関係にある 2 数が確認できます。
問題の条件から,この 2 数は正の数です。
こんなとき,真っ先に考えたいのが「相加平均・相乗平均」という考え方。
\((相加平均)≧(相乗平均)\)
\(A\) , \(B\) の相加平均とは,2 数の和 を 2 で割ったもの
\(\frac{A+B}{2}\) ,おなじみの 平均値 のことですね。
\(A\) , \(B\) の相乗平均とは,2 数の積 の 2 乗根
\(\sqrt{AB}\) つまり,平方根のことですね。(正の平方根)
この \(A\) , \(B\) がともに正の数であるとき,
\((相加平均)≧(相乗平均)\)が成り立ちます。(定理)
式に表すと,
\(\frac{A+B}{2} ≧ \sqrt{AB}\) , ( \(A>0\) , \(B>0\) )
転じて \(A+B ≧ 2\sqrt{AB}\) (本題ではこちらを使います)
例えば,\(3\) と \(27\) の場合。
相加平均は \(\frac{3+27}{2}=15\)
相乗平均は \(\sqrt{3\times27}=9\)
この場合,確かに \((相加平均)≧(相乗平均)\) ですね。
\((相加平均)≧(相乗平均)\) によって最小値を!
\(A≧9\) のとき,\(A\) の最小値は何でしょう?
正解は \(9\) です。
\(A\) は \(9\) 以上だと式が語っています。
では本題。
\(2a+3+\frac{1}{2a} \) を少しイジって
\(2a+\frac{1}{2a}+3 \)
\(3\) は わかりやすい定数なので,\(2a+\frac{1}{2a} \) について考えます。
\(2a\) と \(\frac{1}{2a} \) はともに正の数だから
相加平均・相乗平均の関係から
\(2a+\frac{1}{2a} \) \(≧\) \(2\sqrt{2a\times\frac{1}{2a}}\)
\(2\sqrt{2a\times\frac{1}{2a}}=2\) となり
\(2a+\frac{1}{2a}\) の最小値が \(2\) である とわかりました。
よって \(2a+\frac{1}{2a}+3 \) の最小値は
\(2+3=5 \) となります。
最小値は \(5\)
ところで,このとき \(2a=\frac{1}{2a} \) であり,
\(a=\frac{1}{2} \) のとき \(\frac{4a^2+6a+1}{2a}\) は最小値 \(5\) をとる
と結論づけられます!
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